飛鳥山公園
そして旅人の荷物を運ぶ人足や馬を交代する中継所で、運送する荷物や書状が規定に守られているか検査をする「問屋場/貫目改め
所跡」を経て、広い境内の天妙国寺へ。ここは斬られ与三郎とお富、剣豪一刀斎、浪曲師桃中軒雲衛門などの墓があり、
案内図を手掛かりに墓石を探す。
品川宿では街道沿いに五十三次の各宿場から贈られた街道松を植えていて、ここは浜松宿からの松が植えられていて休憩できる。
品川神社は、徳川家ゆかりの格式のある社で、見上げる53段の石段の途中で集合写真を撮り、境内の入り口近くにある標高15mの富士塚に登頂し四囲を見渡す。
富士塚は江戸市中のあちこちに散在し、富士山の溶岩を運んで積み上げたもので、実物の富士山にはなかなか行けない庶民の信仰を集めたという。
本殿を参拝後、裏手にある板垣退助とその家族が眠る墓地に向かう。大きな墓石の傍らに、彼が自由民権運動の遊説中に刺客に襲われた際語ったという
“板垣死すとも自由は死せず”との石碑が残るが、幸いにして生き残り82歳の長寿を遂げている。
ここは明治五年の新橋・横浜間鉄道開通に際して架けられた橋で、大正三年アーチ型の鉄橋に架け替えられた。
すぐ隣の新八ッ山橋は箱根駅伝の通過ポイント。地元によって整備された品川宿の入り口に当たっていてコースの案内板が立つ。
コース:品川駅→品川グランドコモンズ→八ッ山橋→問答河岸→土蔵相模跡→品川浦→鯨塚→台場跡→品海公園→一心寺
→聖蹟公園→品川宿交流館→北浜公園→品川橋→荏原神社→品川神社→史跡巡り広場→東海寺→清光院→本光寺
→海徳寺→街道松の広場―問屋場/貫目改所―天妙国寺―ジュネーブ平和通り―品川寺―青物横丁駅
満ち足りて元気回復した午後の部は、傍らの目黒川に架かる品川橋で集合写真、そして奈良時代の創建とされる古社荏原神社を参拝後、
桜の花びらが舞い散って、川面に花筏が浮かぶ目黒川沿いから第一京浜を進み、品川神社に向かう。
好天に恵まれた4月9日、品川駅に世話人として嬉しい悲鳴を上げるほどの過去最高の34名が集り旧東海道五十三次の
起点日本橋から最初の宿場品川宿巡りをスタートした。
品川宿は、甲州街道の内藤新宿、中山道の板橋宿、日光街道の千住宿と並び「江戸四宿」と呼ばれ、東海道は参勤交代の
大名行列の最重要ルートで人の往来が最も多く、多くの大名たちは品川宿で長旅の疲れを癒し、身支度を整えて江戸に
入るのが習わしであった。桜や紅葉の名所、潮干狩りなどの江戸町民の行楽地でもあり、旅人ばかりでなく江戸市中から
訪れる観光客でにぎわった。
皆さん、無事に完歩お疲れ様でした。そして世話人を引き受けてくれた三浦さん、しんがり役の鈴木さん、五十嵐さん、
本当にありがとうございました。
最後のコースは、9世紀初頭に創建と伝わる古刹品川寺(ほんせんじ)。旅の安全を祈る江戸六地蔵の一番に当たる大きな銅造りの地蔵菩薩坐像、
江戸時代に海外に搬出されて何故か行方不明となり、大正時代にジュネーブで発見され返還された洋行帰りの梵鐘、樹齢6百年の大銀杏などを
見学してゴールし、青物横丁駅前の懇親会会場に向かう。
京浜急行の踏切を渡って、将軍家光と沢庵和尚がここで禅問答を交わしたという「問答河岸」、幕末、高杉晋作や伊藤俊輔などの
志士たちが密議した大妓楼があった「土蔵相模跡」の案内板を経て、街道筋から海側の江戸時代の漁師町であった「品川浦」へ。
ここは船だまりが今も残っていて、屋形船や釣り船が多く係留され、岸壁沿いには何軒も船宿が営業しているのが見られ江戸情緒が残る。
期日:平成28年4月9日 |
参加者:34名 |
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五十嵐会長の発声で乾杯し宴会開始。程よく疲れたお腹にアルコールが染み渡って、いつもながらのご機嫌な盛り上がった懇親会になり、
最後に田中洋子さんの指揮で“青垣山”を斉唱しお開きにした。
安政年間、開港の機運に直面した井伊大老が“鎮護日本、開国条約、宿場繁栄”を祈願して開山したという「一心寺」、江戸時代、大名が泊る本陣が置かれ、
明治天皇が休息したためその名が付く「聖蹟公園」を巡って、地元の観光情報を提供する「品川宿交流館」で見学・休憩後、近くの北浜公園で桜の花びらが
舞い踊るのを眺めながら昼食休憩。
次いで寛政年間、暴風雨で品川沖に迷い込んで地元の漁師達に捕えられ、江戸市中で大騒ぎになったという鯨の供養碑「鯨塚」、幕末のペリー来航後、
K船再来に備え造られた台場(砲台)の一つ「御殿山下砲台跡」を経て街道筋に戻り、“日本橋から二里”の道標がある「品海公園」、
この後、将軍家光が沢庵和尚を迎えて開山した東海寺、中津藩奥平家の巨大な墓石群が立ち並ぶ清光院、目黒川沿いに由緒ある三重塔が建つ本光寺、
境内に季節の花が咲きそろうことで知られる海徳寺を巡って品川宿の街道筋に戻り、「街道松の広場」で最後の休憩。
平日なら会社勤務姿で行き交う人たちでごった返すコンコースを品川駅のコンコースを抜け、オフィスビルが立ち並ぶ
品川グランドコモンズの長いペデストリアンデッキを渡ったガーデンでコースの説明の後、今回世話人の三浦さんの
号令によるストレッチ体操で全員身体を揉みほぐしてから最初の地点八ッ山橋に向かう。