石和温泉旅行同好会
秋季旅行あれこれ
新二十一回卒 三浦新治
小生たち四名が出発二時間前に集まったときは、どんより曇り空でいかにも雨が落ちてきそうな空模様であった。早すぎる昼食を簡単に
摂った後、準備開始。台車を押してビールやお茶、つまみ等バス車内で飲み食いする飲食物を買い込む。
また、代表世話人が時間をかけて仕込んでくれた名物「にしんの山椒漬け」や会津銘酒の数々とワインなど二次会用の品々を受け取り
バスに積み込む。 三々五々、仲間たちが集まってくる。中には集合時刻一時間を有に超える前から集まった者も。男性十二名、
女性九名、総勢二一名が勢揃い。平成二十五年十月六日正午前、秋葉原の電気街をサロンバスは動き始めた。
そうです、東京若商会のかの伝統ある親睦旅行の始まりです。
旅先で想定される事柄を整理し、資料づくりや、ネットで調べたり、代表世話人に電話確認したり、幹部へメール送信したりと、自己流でやらせて
いただいた。結構時間を費やしたが、この手の作業は嫌いではなく、楽しみながらできた。助言、指導を受け軌道修正しつつも出発前日の
最終点検中に発覚したミスを修正しきれず赤い目をしながら、当日本番突入と相成った。そのことがたどたどしさ→失笑に繋がったかは定かでないが、
面前に立つ素人添乗員としてこれからの二日間がどうなるか、不安もよぎったものである。
しかし、影武者・代表世話人、幹部、スタッフ等に支えら、励まされて、気分的にだいぶ楽になった。
そして何よりも、旅行参加者みんなから温かい理解と協力、そして笑顔が大きく後押ししてくれた。お陰で大いに助けられた。少しは手作りの
旅行ができたかな、と勝手ながら思っている。みんなに心から感謝したい。
2013年10月6日〜7日
爽やか顔、赤ら顔、向かい酒した顔・・・入り乱れての二日目スタート。高さ一八〇メートルを誇る巨石・覚円峰を見上げながら、落差三〇メートルの
仙ヶ滝を横目に千鳥足の者を含む御一行は散策する。天気・晴れ。一部色づく秋の昇仙峡は清々しい。
昼食はビール片手に甲州名物「ほうとう膳」に舌鼓。武田信玄公菩提寺・恵林寺、向かい酒に最適の勝沼ワイナリー、銘菓工場で見学や買い物
などを楽しんだ東京若商会秋季バスツアーの御一行はホロよく、和やかに、飲みながら、つまみながら再び都会の喧噪・夜の秋葉原に
舞い戻ってきたのである。
母校創立百周年記念行事を捉えて旅行会の変形として東山温泉に前泊・大懇親会前夜祭を楽しんで以降、延び延びになっていた旅行会
企画を非公式に打診されていたころ、大学の後輩で旅行社を営んでいる者がいることがわかった。
そんな折、二月開催の役員会で今回の旅行先と出発日が決まった。宿泊先温泉地は確定したが、そこを基点に二日間、どう廻るかが問題だ。
そうだ、後輩の旅行社に企画を頼もう。上層部の了解を得る。でも、経費の関係から添乗員が付かない。間の取り方どうしよう…。
素人添乗員である小生のたどたどしい話っぷりが笑いを誘ったり、バスの揺れに連動して胃袋の中で揺れるビールの効果があってか、程良い
雰囲気で快適に甲斐路へとバスは進む。 秋の甲斐路といえば、そうです、ブドウ狩り。頭の上にぶら下がる房をハサミでチョッキンして頬張る。
夜の宴会のことを考えて控え目にしようとしたが、そもそもブドウに限らず単品だけではそんなに多く食べられるものではない。が、まさに頭上からの
産地直送、鮮度抜群の葡萄はさすがに美味い。心配した空模様は気がつけばカンカン照り。真夏に近い太陽光線が強く顔を刺す。
ブドウ棚はいい日除けとなった。
泊付き旅行の最大の楽しみは何と言っても宴会でしょう。温泉に浸かった後の、渇いたノドをビールで潤いながら料理を啄む。最高です!でも、
東京若商会の宴会は知る人ぞ知る出し物多彩で、お酒をたしなむ時間はあまりない。紙面の都合上、記述できないのがとても残念だ。
知りたい方は来年の旅行に是非ともご参加いただくのが手っ取り早い。まだ終わらない。次は二次会。旅行参加者のほぼ全員が幹事部屋に集結。
そして宴会再会。にしんの山椒漬け、大根やきゅうり漬けなどの代表世話人手作りつまみ、買い込んだつまみ類が所狭しとテーブルに並ぶ。
会話は弾み、お酒やつまみはそれぞれの胃袋に消えていく。宴会は続くが、やがてひとり欠け、ふたり欠け夜も更けて最終的にお開きとなったのは
たしか十二時を廻っていたと思うが、アルコール漬けとなった小生にはその記憶は定かでない。
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田子倉湖の紅葉
西山地熱発電所